Beginner's Guide

はじめての10-FEET 入門ガイド

京都発のスリーピースロックバンド、10-FEETの魅力を、代表曲やアルバム、ライブカルチャーを通じて紹介する。

10-FEET読了目安 5分

Introduction

はじめに

10-FEETは、TAKUMA、NAOKI、KOUICHIの3人による京都出身のロックバンドだ。パンクやヘヴィメタルを軸にレゲエやヒップホップなど幅広いジャンルを取り入れたサウンドと、感情をむき出しにしたライブパフォーマンスで、結成から現在まで多くのファンを獲得してきた。近年は映画やアニメ、テレビドラマの主題歌を数多く手がけており、そうしたタイアップ曲をきっかけに彼らの音楽に触れる人も増えている。ここでは、初めて10-FEETを聴く人に向けて、最初の一曲やアルバムの選び方、聴きどころ、そして彼らの音楽人生の歩みを紹介していく。

01

最初の一曲には、映画主題歌にもなった「第ゼロ感」を

10-FEETに初めて触れるなら、2022年に発表された「第ゼロ感」から聴き始めるのがおすすめだ。この曲は映画『THE FIRST SLAM DUNK』のエンディング主題歌として書き下ろされ、バスケットボールに関連する言葉を多く盛り込んだ歌詞と、ロックが苦手な人でも受け入れやすい伸びやかなメロディーが特徴になっている。公開後にストリーミングでの再生回数を大きく伸ばし、2022年末には結成25年で初めてテレビ番組でのパフォーマンスも実現した、バンドにとって大きな転機となった一曲だ。もう一曲挙げるなら、2002年にリリースされた「RIVER」も欠かせない。まだインディーズだった時代の楽曲だが、爽快感のあるメロディーと意味深な歌詞が話題を呼び、バンド初のロングヒットとなった。現在もライブでの定番曲として演奏され続けており、10-FEETというバンドの原点を知るうえで欠かせない存在になっている。

聴くポイント

  • — 映画の場面と重なる歌詞世界と伸びやかなメロディーライン
  • — インディーズ時代から歌い継がれてきたライブ定番曲としての説得力

こんな人におすすめ

  • — 映画やアニメの主題歌をきっかけに音楽を探している人
  • — まずは代表曲から聴いてみたい人

ネクストステップ

この2曲が収録されているアルバム『コリンズ』を聴くと、10-FEETの近年のサウンドの幅広さがつかみやすい。

02

最初の1枚には『コリンズ』、あるいは『10-FEET入り口の10曲』を

アルバム単位で聴くなら、結成25周年の節目にリリースされた9作目のアルバム『コリンズ』がまず候補になる。前作から約5年ぶりに発表された本作には「第ゼロ感」のほか、「ハローフィクサー」「シエラのように」「アオ」「aRIVAL」といった近年のシングル曲がまとめて収録されており、パンクやレゲエなど幅広い音楽性を一度に体感できる構成になっている。一方、文字通り初心者向けの入り口として企画されたのが『10-FEET入り口の10曲』だ。過去の楽曲から代表的な10曲を選んで再編集した作品で、タイトルの通り、これから10-FEETを聴き始める人に向けて用意された内容になっている。どちらから聴き始めても、バンドの持ち味である多彩なジャンルの融合と、ライブハウスで鍛えられたサウンドの熱量を感じ取れるはずだ。

聴くポイント

  • — 『コリンズ』はシングル曲を軸にした構成で近年のサウンドを一望できる
  • — 『10-FEET入り口の10曲』はタイトル通り初心者向けに編集された代表曲集

こんな人におすすめ

  • — まずアルバム単位でまとめて聴きたい人
  • — 代表曲を効率よく押さえたい人

ネクストステップ

気に入った曲が見つかったら、その曲が生まれた時期の周辺作品や、後述するタイアップ曲をたどってみると理解が深まる。

03

京都大作戦とライブパフォーマンスも欠かせない魅力

10-FEETを語るうえで欠かせないのが、2007年から地元・京都で自主開催している野外音楽フェス「京都大作戦」だ。バンド結成10周年を記念して立ち上げられたこのフェスは、初年度こそ台風の直撃により中止となったものの、翌年以降は毎年開催される夏の恒例イベントとして定着し、天候トラブルや感染症の影響による中止を乗り越えながら10-FEET自身の音楽活動と並走してきた。多くのバンドとの交流を生み出してきたこのフェスの存在は、彼らの「ライブハウスシーンの兄貴分」的な立ち位置を象徴している。楽曲だけでなく、フェスやライブ映像を通じて彼らの熱量あるパフォーマンスに触れることも、10-FEETというバンドを理解するうえで大きな手がかりになる。

聴くポイント

  • — 結成10周年を機に始まった自主開催フェス「京都大作戦」の存在感
  • — 悪天候や社会情勢による中止を乗り越えて続いてきた歴史

こんな人におすすめ

  • — 音源だけでなくライブ文化にも興味がある人

ネクストステップ

公式YouTubeチャンネルなどで公開されているライブ映像に触れると、音源だけでは伝わりにくい熱量を体感できる。

04

タイアップ曲から広がる、次に聴きたい代表曲

近年の10-FEETは、テレビドラマやアニメ、映画のタイアップ曲を数多く手がけている。TBS系金曜ドラマ『フェルマーの料理』の主題歌として書き下ろされた「Re方程式」、プロ野球中継のテーマソング「gg燦然」、アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第2クールのオープニング主題歌「スパートシンドローマー」、そして映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』の主題歌「壊れて消えるまで」など、それぞれの作品世界に寄り添いながらも10-FEETらしいサウンドを保った楽曲が並ぶ。こうしたタイアップ曲を入り口に、原作の映像作品と合わせて聴いていくと、10-FEETがさまざまなジャンルの作品と伴走しながら楽曲を作り続けてきたことが見えてくる。

聴くポイント

  • — 原作の映像作品とセットで聴くとタイアップ曲としての狙いが見えやすい
  • — 作品ごとにトーンを変えながらも保たれるバンドらしさ

こんな人におすすめ

  • — 好きな作品の主題歌から音楽を広げたい人

ネクストステップ

気になるタイアップ元の作品を確認しながら聴くと、楽曲の背景がより深く理解できる。

05

結成から現在まで、進化を続けるバンドとしての魅力

10-FEETは1990年代の京都のライブハウスから活動を始め、インディーズ時代のヒット曲や京都大作戦を経て、映画やアニメの主題歌で新たなリスナーを獲得しながら現在に至るまで活動を続けてきた。ジャンルを横断するサウンドメイキングと、飾らないライブパフォーマンスという軸を保ちながらも、その時々の作品やタイアップに応じて表現の幅を広げ続けている点が、長く支持されてきた理由のひとつになっている。

聴くポイント

  • — デビュー当初からのジャンル横断的な音楽性が現在まで一貫している点
  • — タイアップ曲でも作品ごとの表現を大切にしている姿勢

こんな人におすすめ

  • — これから10-FEETの音楽人生を通して聴いていきたい人

ネクストステップ

興味を持った時代の作品から、年代を追って聴き進めてみるとバンドの変化がよくわかる。

Choose Your Route

あなたの好みから選ぶ

アニメ・映画・ドラマのタイアップ曲から入りたい人

映像作品の主題歌として耳にした曲をきっかけに10-FEETを知った人向けの聴き方。

第ゼロ感

映画『THE FIRST SLAM DUNK』エンディング主題歌として書き下ろされ、大きな話題を呼んだ楽曲。

スパートシンドローマー

アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第2クールのオープニング主題歌。

壊れて消えるまで

映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』の主題歌として発表されたシングル。

Re方程式

TBS系金曜ドラマ『フェルマーの料理』の主題歌として書き下ろされた楽曲。

ライブ感の強い定番曲やロックサウンドを楽しみたい人

ライブハウスで鍛えられたバンドサウンドを味わいたい人向けの聴き方。

RIVER

インディーズ時代からライブの定番曲として歌い継がれてきたロングヒット曲。

Fin

オリコン上位を記録した、バンドの実力派としての一面がうかがえるオリジナルアルバム。

コリンズ

結成25周年の節目にリリースされた、近年のシングル曲を集約したアルバム。

多彩なジャンルの融合やコラボレーションに興味がある人

パンクやメタルにとどまらない音楽的な広がりを楽しみたい人向けの聴き方。

10-feat

岡崎体育やWANIMAなど多彩なアーティストが10-FEETの楽曲を再構築したコラボレーション・アルバム。

thread

結成15周年の節目に発表された、バンドの音楽性の幅を示すオリジナルアルバム。

Career Flow

キャリアの流れ

10-FEETの活動は、京都でのインディーズ期から、メジャーデビューを経て全国的なロックシーンでの評価を確立し、近年は映像作品とのタイアップを通じてさらに幅広い層へ届くようになるまで、大きく分けて次のような流れをたどっている。

  1. 結成〜インディーズ期(1996年頃〜2002年)

    京都で結成された3人は、地元のライブハウスを中心に活動を開始した。デビュー後最初のアルバム『springman』などを経て、2002年にリリースしたシングル「RIVER」が爽快感のあるメロディーと意味深な歌詞で話題を呼び、バンド結成後初のロングヒットとなった。

    april fool
    May I help you?
    springman
    RIVER
  2. メジャーデビューとバンドの基盤確立期(2000年代前半〜半ば)

    「RIVER」のヒットを機にメジャーレーベルへ移籍し、以降『Realife』『4REST』『TWISTER』『VANDALIZE』など、オリコンチャート上位に食い込むアルバムをコンスタントにリリース。パンクやヘヴィメタルを軸にレゲエやヒップホップなど多様なジャンルを取り入れたミクスチャーサウンドを確立していった時期にあたる。

    REALIFE
    4REST
    TWISTER
    VANDALIZE
  3. 京都大作戦の始動と中期の活動(2007年〜2010年代前半)

    バンド結成10周年にあたる2007年、地元・京都で自主開催の野外フェス「京都大作戦」を立ち上げた。初年度は台風により中止となったが、翌年以降は毎年開催される夏の恒例イベントとして定着していく。この時期には『Life Is Sweet』や『thread』といったオリジナルアルバムも発表している。

    Life is sweet
    thread
  4. 結成20周年前後、『入り口』作品と『Fin』(2016年〜2018年)

    「アンテナラスト」「ヒトリセカイ×ヒトリズム」といったシングルを経て、結成20周年を迎える2017年には、これから聴き始める人向けに過去の代表曲を編集した『10-FEET入り口の10曲』と、オリジナルアルバム『Fin』を発表。長年の活動で培ったサウンドを幅広いリスナーに届ける取り組みが進んだ時期になる。

    アンテナラスト
    ヒトリセカイ×ヒトリズム
    10-FEET入り口の10曲
    Fin
  5. 結成25周年、『第ゼロ感』のヒットとNHK紅白初出場(2019年〜2023年)

    「ハローフィクサー」「シエラのように」「アオ」「aRIVAL」といったシングルを重ね、結成25周年にあたる2022年には映画『THE FIRST SLAM DUNK』のエンディング主題歌「第ゼロ感」が大きな話題を呼んだ。同曲を収録した9作目のアルバム『コリンズ』もリリースし、2023年にはNHK紅白歌合戦に初出場している。

    ハローフィクサー
    シエラのように
    アオ
    aRIVAL
    10-feat
    第ゼロ感
    『THE FIRST SLAM DUNK』 (オリジナルサウンドトラック)
    コリンズ
  6. 現在の活動、タイアップ曲とアリーナ公演(2023年〜2026年)

    TBS系ドラマ『フェルマーの料理』主題歌「Re方程式」、プロ野球中継テーマソング「gg燦然」、アサヒスーパードライ×3x3.EXE PREMIERの応援ソング「helm’N bass」に続き、アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』オープニング主題歌「スパートシンドローマー」、映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』主題歌「壊れて消えるまで」を発表。2024年には初のアリーナ公演も実施し、俳優・生田斗真への楽曲提供とコラボレーションも行うなど、精力的な活動を続けている。

    Re方程式
    gg燦然
    helm’N bass
    第ゼロ感 (sequence ver.)
    スパートシンドローマー
    壊れて消えるまで
    君の声が (with 10-FEET)

Conclusion

次の一曲へ

京都のライブハウスから始まり、京都大作戦という自主フェスを育てながら、映画やアニメ、ドラマとのタイアップを通じて活躍の場を広げてきた10-FEET。ジャンルを横断する音楽性と飾らないライブパフォーマンスという軸を保ちながら、常に新しい聴き手との出会いを重ねてきた歩みそのものが、このバンドの最大の魅力だと言える。

参考情報

  1. 10-FEET - Wikipedia — Wikipedia
  2. PROFILE | 10-FEET OFFICIAL WEB SITE — 10-FEET
  3. 10-FEET、結成から25年間の歩みを辿る特別インタビュー 自在なミクスチャーで築いた「確固たる居場所と独自性」 — Real Sound
  4. 10-FEET主催の野外フェス「京都大作戦」今年も開催決定、「超最速0次チケット受付」今夜スタート — 音楽ナタリー
  5. 京都大作戦 - Wikipedia — Wikipedia
  6. 10-FEET、約5年ぶり9作目のオリジナル・アルバム『コリンズ』12月14日リリース決定。映画『THE FIRST SLAM DUNK』ED主題歌「第ゼロ感」ほか全15曲収録 — TOWER RECORDS ONLINE
  7. 第ゼロ感 - Wikipedia — Wikipedia
  8. コリンズ (アルバム) - Wikipedia — Wikipedia
  9. RIVER (10-FEETの曲) - Wikipedia — Wikipedia
  10. 10-feat [通常盤][CD] - 10-FEET — UNIVERSAL MUSIC JAPAN
  11. コリンズ 【通常盤A】 : 10-FEET | HMV&BOOKS online — HMV&BOOKS online
  12. 10-FEET on OTOTOY Music Store — OTOTOY
  13. 生田斗真、10-FEETのTAKUMA楽曲提供による10-FEET演奏の6分越えコラボナンバーを緊急リリース — BARKS
  14. 10-FEET(テンフィ)メンバーの年齢、名前、意外な経歴、おすすめな曲とは…? カルチャ[Cal-cha] - Part 2 — TICKET JAM